■Special <Topics>
・癒しの山里~丹波市~

 このTopicsは
 ニューひょうご11・12月号
 「ふるさとを旅する」より
 ご紹介しています。


■Special <Infomation>

 事務所移転に関する情報
 は次のリンクからご覧下さい。


・事務所移転のお知らせ
・案内地図
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・Location Map




下記の場所に事務所を移転しましたので、お知らせ致します。

 兵庫経済文化センター
 Hyogo
 Business & Cultural Center

(新住所)
 1414 South Weller Street
 Seattle,WA 98144

 Tel: 206-728-0610
 Fax:206-728-1452

(ビル名)
 JCCCW Bldg.

 JCCCW;
 Japanese Cultural and
 Community Center of
 WAshington




■兵庫県北米事務所では、
ひょうご大学連携推進協議会が
主催するPhaseⅠ・Ⅱの学生海外派遣プログラムの支援を行っています。

■プログラムは、下記の
 リンクからどうぞご覧下さい。

■異文化体験コース
 PhaseⅠプログラム


■問題解決型フィールドワーク
 PhaseⅡプログラム


■2010年夏
  海外派遣プログラム
   パンフレット
    
 募集説明会を開催、詳細は
 下記のページからご覧下さい。

2010年夏・募集説明会日程 



Topics 癒やしの山里 ~丹波市~


山々に抱かれ、豊穣の田畑が広がる緑豊かな里、丹波市
地域の幸は美酒となり、大地は太古のロマンを秘める
緩やかに時が流れる中、極上の“田舎”を訪ねた。


 このTopicsは ニューひょうご11・12月号「ふるさとを旅する」 よりご紹介しています。

山里に残る田舎の原風景



北近畿豊岡自動車道が開通し、青垣地域は随分と各方面から近くなった。青垣インターチェンジを降りると、車窓には色づき始めた静かな山里が映っている。この地域の紅葉の名所といえば高源寺。こけむした石段が続く参道の両脇には、見事な枝ぶりのカエデが連なる。柔らかな日差しに包まれてゆらゆらと揺れる緑葉も、紅葉に勝るとも劣らない美しさだ。

石段を最後まで上り切った所で、住職の山本祖登さんが迎えてくれた。


「紅葉のピークは瞬間的なもの。来られた時に色づいてなくても、その時々の美しさを感じてほしいですね。さまざまな寺の表情を堪能してください」

三重塔、鐘堂、多宝塔などが点在する境内はりんとした空気が漂う。古さつの風格あるたたずまいに、すがすがしい気持ちになった。

市内の中でも豊かな自然が残る東芦田地区では、住民がその環境を生かしながら、人が集まれる場所づくりを進めている。「江古花園」は、国登録有形文化財で築180年の古民家「蘆田家住宅」を中心にハス畑や集会所、広場などがある園地。10年ほど前から一帯の整備に携わってきたグループの代表、蘆田正志さんは言う。

「山があって、そのふもとに古い家があって、鎮守の森がある。そんな田舎の原風景を残したいと思ったのです」
荒れていた竹やぶに手を加え、集会所を建て、休耕田にはハスを植えた。春の「節分草祭り」、夏の「はす祭り」、秋の「農村あかり祭り」は今では地域の恒例行事だ。

1年前には、蘆田家の親族である蘆田生子さんが古民家カフェ「genten」をオープンした。提供する料理の食材はすべて地元産。特に米は自家製だという。「田舎の家に帰ってきたような気持ちでくつろいでほしい」と話す若いオーナーからは、故郷を元気にしたいという気持ちが伝わってきた。

地域の農産物を素材にした新たな味を開発



市内では古くから酒造りが盛んに行われ、現在も市島地域を中心に、4軒の造り酒屋が営業している。そのうちの一軒、⑭西山酒造場では、今年の7月に新商品が誕生した。「KO2Z3(ケーオーツーゼットスリー)黒豆のお酒」は酒米と米こうじによる発酵途中に丹波黒大豆を加えて醸造するという独自製法で造られた、全く新しいジャンルの酒だ。経済産業省の地域資源活用プログラムの認定を受け、昨年の5月から開発を進めてきた。

「黒豆のお酒と聞いて消費者はどんな味を求めるのか、どんな味をめざせばよいのか、かなり悩みました」と杜氏の八島公玲さん。約1年の試行錯誤を経て、黒大豆の香りと米の甘味が広がる、飲みやすい酒が出来上がった。続けて、ブルーベリーや桃、栗、小豆を使った姉妹商品を販売する予定だという。

地元の幸を活用した味といえば、西山酒造場から車で5分ほどの所にある「米っ粉工房丹波太郎」の米ラーメンも好評だ。有機の里として名高い市島地域のNPO法人いちじま丹波太郎が、名産のコシヒカリを加工品にも生かそうと2年半研究を重ね、小麦粉の代わりに米粉を使ったラーメンを発案。めんには地元産のコマツナも練り込まれている。


運ばれてきたラーメンは、アイガモのつみれと薫製、ミズナと具材がたっぷり載っていて、ボリュームも満点。
「アイガモ農法で使用したカモの処理に困っているという声を聞き、それならラーメンの具にしようと。そのほかの素材もすべて、安心して食べていただける市島産です」と開発者の荒木武夫さんは胸を張る。熱々を口に運べば、もっちりと弾力のあるめんに、カモと野菜でとったスープも味わい深い。

ふと壁を見れば、その日に使ったカモと野菜、米を育てた人の名前が掲示してあった。丹精を込めたであろう素材をいただき、体だけでなく心もほんのり温まった。

化石発見に沸く丹波竜の里展示施設もオープン


平成18(2006)年8月、山南地域を流れる篠山川の川代渓谷で、草食恐竜の化石が発見された。年代は白亜紀前期の1億4千万年前。発掘が進み新種と断定されれば、世界中が驚く大発見である。第一発見者の村上茂さんは化石発掘に関してはまったくの初心者。友人に誘われ、地層観察を行っていたところ、泥岩の中にネズミ色の断塊を見つけた。

「木の化石かなと思って、周りの岩を掘っていくと、60・もあって、たたくとキンキンと金属のような音がしました」と村上さん。もしかしたらと「県立人と自然の博物館」に持ち込むと、研究員が一目で「恐竜化石だ」と断言。一帯は“丹波竜の里”として、突如注目を集めることになった。

発掘現場を訪れる見学者のために駐車場やトイレが整備され、週末は案内するボランティアガイドが待機。この8月には地元の人たちが自ら建設した売店が駐車場脇に誕生した。週末のみの営業だが、丹波竜関連商品やとれたての農産物を販売しているほか、泥岩の塊から化石を見つけ出す発掘体験コーナーもある。

現場から程近い「山南住民センター」には発掘された化石が見られる「丹波竜化石工房」も。2年前にオープンした同施設では、今までの経緯がパネルで紹介され、化石の埋まっていた岩盤の状態をそのまま再現したレプリカも展示されている。

ガラス越しに見えるクリーニング室では、研究員やボランティアの手によって、化石の表面に付いている余分な石を取り除く作業が進められていた。

「クリーニングしていると、鮮やかな化石の色が見えてきます。とても感動的ですよ」と、クリーニング技師の横内悦実さんは笑顔を見せた。

再び発掘現場に戻ると、日が傾きかけてきたせいか、渓谷を渡る風は冷たく、清流が岩場を走る水音だけが山あいに響いている。ここは地質学的に見ても大変価値があり、興味深い断層が各所で見られるという。「将来的には自然観察や体験学習ができる場所にしたい」と話す村上さんや地元の人たちの思いを乗せて、化石発掘はこれからも続く。